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その日、いるべき学生が、そこにいませんでした。 [教育]

2月20日、大学院修士2年生を対象に修士論文の発表会が開催まれました。
学会のように、座長をもうけ、時間を決めて発表を行います。
 
ほりけんの研究室の修士2年生の院生も1人が発表しました。
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ただ、この日、もう1人いるべき院生がいません。ほりけん(左端)の脳裏に彼がよぎりました。
 
その彼は、ちょうど1年前に、病気で他界しました。彼の闘病生活は、2年前にさかのぼります。
 
最初、彼は、トヨタ記念病院に入院しました。
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その後、名古屋大学病院に移りました。ほりけん、病院で卒業論文の指導をしました。
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一度は、直りかけました。 治療を続けながらも、両親に付き添われて旅行にも出かけました。
そんなときは、決まって、ほりけんの好物である干し柿を買ってきてくれました。
ほりけんが干し柿のお土産に喜ぶと、満面の笑顔でした。
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治療薬の副作用で目も見えない中、授業に出席しました。
しかし、またも、名古屋大学病院に入院することになりました。
そして、亡くなる1ヶ月前、何度となく、単位の取得を気にするメールが、彼からほりけんに届きました。
 
そして、1年前の2月中旬、大学側からほりけんの手元に、彼の成績が届きました。
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彼の成績が届いたその日、母親から、彼の他界を知らせる電話が入りました。寒い日でした。
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順当であれば、2月20日、修士2年生として彼の修士論文の発表もあるはずでした。
最期は、大学院を卒業することだけが、彼の生きることへの希望でした。
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ほりけん、色々な人から干し柿を頂きますが、その度に、彼のことが脳裏をよぎります。
そして、今も、彼の成績は、ほりけんの机の奥深くに、大切し保管してありますす。

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